top of page

てらじ接骨院

夜間痛から卒業!四十肩・五十肩の原因と改善ガイド

  • 執筆者の写真: 柾行 神田
    柾行 神田
  • 5月26日
  • 読了時間: 5分

四十肩・五十肩(凍結肩)は、「肩が挙がらない」「寝返りを打つたびに肩がズキッと痛む」といった症状が慢性的に続く疾患です。40〜60代に多く発症し、家事や仕事はもちろん、着替えや洗髪のような日常動作までも制限されるため放置は禁物。

発症メカニズムからセルフケア、整骨院での専門的アプローチまでを解説し、肩の可動域と快眠を取り戻すための実践的ヒントについてご説明します。



四十肩・五十肩とは?

肩関節の構造と可動域

肩関節(肩甲上腕関節)は、人体でもっとも可動域が広い球関節です。骨頭を覆う関節包・靭帯・筋群(ローテーターカフ)の協調運動によって前方挙上180°、外旋90°など多方向へ滑らかに動きます。




炎症・癒着が起こるメカニズム

加齢や反復動作で関節包に微細損傷が蓄積すると、血流低下とともに炎症が発生。炎症期(痛みが強い)、凍結期(可動域の著しい制限)、解凍期(徐々に回復)へ移行する過程で関節包が縮み、癒着が進むことで肩の動きが“凍る”ように固まります。



発症しやすい年齢と生活背景

40〜60代に多い理由

中年以降はコラーゲン線維が劣化し、関節包の伸張性が低下。さらに代謝や血流量の減少により炎症が長引きやすくなります。


デスクワーク・家事・スポーツ由来の負担

長時間のパソコン作業や長年の家事労働、野球やテニスでのオーバーヘッド動作など、肩関節を同じパターンで酷使すると周囲の筋・腱に偏った緊張が生じ、炎症の引き金になります。


ホルモンバランス・代謝の変化

更年期の女性はエストロゲン低下によって関節の潤滑が悪くなり、男性でも糖尿病や甲状腺機能異常に伴い結合組織が変性しやすいことが報告されています。



主な症状とセルフチェック

外旋・挙上時の痛みと可動制限

「髪を結べない」「上着の袖に腕を通しにくい」といった外旋・外転動作の制限が典型的。肩を動かした瞬間に鋭い痛みが走ります。

夜間痛と睡眠障害

炎症期には仰向けでも横向きでも疼痛が続き、寝返りで目が覚める“夜間痛”が発生。睡眠不足が続くと、自律神経の乱れで回復が遅れる悪循環に陥ります。

肩周囲のこわばり・筋力低下

可動域が狭まると筋肉を十分に使えず、三角筋や肩甲帯の筋力が低下。朝起きたときに肩全体が硬く感じる場合、凍結期へ移行しつつあるサインです。



放置によるリスクと日常生活への影響

凍結肩ステージへの移行

炎症期の痛みを理由に動かさない期間が長いほど関節包は縮みやすく、可動域が元に戻るまでに一年以上かかるケースもあります。

反対側肩・首・背中への負担増

痛みを避ける代償動作で首をすくめたり体幹を側屈したりすると、僧帽筋や菱形筋に過緊張が生じ、頸肩こりや背部痛が慢性化します。





てらじ接骨院での施術アプローチ

詳細カウンセリングと可動域検査

発症時期・痛みの質・日常動作を丁寧に聴取し、角度計で外転・外旋などの制限角度を定量評価。炎症期か凍結期かを見極め、施術計画を立案します。


多角的な徒手療法と関節モビライゼーション

筋膜リリースで胸郭前面(大胸筋・小胸筋)や肩甲下筋の緊張を除去し、関節包へ低負荷のモビライゼーションを実施。痛みを抑えつつ滑走性を回復させます。


超音波・ハイボルトによる痛み抑制

深部加温を目的とした超音波療法で血流と代謝を促進し、ハイボルト療法で末梢神経の興奮を鎮静。夜間痛の軽減を図ります。



エクササイズ指導とホームエクササイズ

ゴムチューブ外旋運動・テーブル拭き円滑運動・壁歩き(フィンガーウォール)など、ステージ別に負荷と角度を調整。動画共有で自宅フォームを確認できるため再現性が高く、エクササイズ継続率が向上します。



自宅でできるセルフケア&再発予防

  1. 温熱療法とストレッチ 入浴後、ホットパックで肩前面を温めてからクロスボディストレッチ(患側肘を反対の手で胸元へ引き寄せる)を30秒×3回。

  2. ローテーターカフ強化エクササイズ チューブをドアノブに固定し、肘を90°曲げたまま外旋15回×2セット。痛みのない範囲で毎日行い、肩関節の安定化を図りましょう。

姿勢改善には、背もたれ深めのイスで座骨を立て、モニターは目線の高さに調整。デスク周辺の環境を整えるだけで肩前面の負担は大幅に減少します。



よくある質問(Q&A)

Q. 自然に治る?期間は?

A. 典型的には6カ月〜1年で自然寛解するといわれますが、可動域が完全に戻らないまま痛みだけが落ち着く例もあるため、専門家の評価が望ましいです。

Q. どのタイミングで受診すべき?

A. 夜間痛が2週間以上続く、肩が水平より上に挙げられない、市販薬が効かない―いずれかに該当すれば早期受診を推奨します。

Q. 日常生活で避ける動作・習慣は?

A. 高い棚への物の出し入れ、急な振り向き動作、寒冷での長時間作業は炎症を悪化させる恐れがあります。温めと軽い振動刺激を習慣にし、肩周囲の血流を保ちましょう。



まとめ ─ 早期対応で肩の動きを取り戻そう

四十肩・五十肩は「そのうち治る」と油断していると凍結期へ移行し、リハビリ期間が長引くばかりか、反対側や腰背部に二次障害を誘発します。痛みが出始めた今こそ適切なケアのチャンス。てらじ接骨院では、痛み緩和から可動域回復、再発予防まで一貫したサポートを提供しています。夜ぐっすり眠れ、腕を思いきり伸ばせる快適な生活を取り戻すために、ぜひお気軽にご相談ください。


 
 
 

Comentários


bottom of page